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講義No.10436

視覚に障害がある人の生活を支える「ロービジョンリハビリテーション」

ロービジョンとは

 病気やけがで眼を患った人は、眼科で診断や治療を受けます。その結果、視力が回復する人もいますが、残念ながら回復しないケースもあります。眼鏡などを利用しても見えにくいために日常生活に不自由がある状態をロービジョンといい、日本では現在100万人以上の人がロービジョンであるとされています。65歳以上の高齢者がその7割以上を占めますが、急に視覚が障害されロービジョンになる若者もいます。ロービジョンの人たちが、日常生活をできるだけスムーズにおくれるように訓練や支援をすることを、「ロービジョンリハビリテーション」といいます。

ロービジョンリハビリテーション

 ロービジョンリハビリテーションは、医療の中では眼科医や国家資格を持つ視能訓練士が担っています。ロービジョンリハビリテーションとしては、小さなものを見やすくしたり本や新聞を読むための拡大鏡や拡大読書器、短波長の光をカットしてまぶしさを抑える遮光眼鏡など、その人にあった補助具の選定と使用訓練があります。中心が見えにくい病気や視野が極端に狭くなっている人には、目の使い方や動かし方の訓練も行います。また、福祉分野の専門家と連携し、包括的なロービジョンリハビリテーションを提供します。一方、研究分野ではプログラムの作成や検証、視機能の評価方法といった研究が行われています。

最先端治療から介護予防まで

 2020年、iPS細胞からつくった網膜組織を網膜色素変性症患者に移植する臨床研究が国によって了承され、話題を集めました。網膜色素変性症は進行すると失明に至る難病で、その治療の前進が期待されます。しかし治療をしても、完全に視力が回復することは難しく、治療後のリハビリテーションは欠かせません。高齢者がロービジョンになると転倒のリスクが大きくなり、寝たきりになるという危険性もありますので、介護予防にもロービジョンリハビリテーションは役立ちます。ロービジョンとともに生きる人たちへのリハビリテーションやケアの重要性は、今後も高まっていくでしょう。


この学問が向いているかも 視覚機能学、ロービジョン学

東北文化学園大学
医療福祉学部 リハビリテーション学科 准教授
小野 峰子 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 私が携わっている視能訓練士をはじめ、医療職というのは人と接する仕事です。医療職に就くには高尚な精神や学力がとても大切ですが、加えて、人と接するのが好きであること、相手の痛みを知り、思いやること、自分が相手に対し何ができるのかを想像し考える力が必要とされます。
 もし、あなたが医療職に興味があるなら、高校生のうちに多くの人に接し、コミュニケーション能力を高める経験をしておきましょう。また、当たり前に見えることは実はとても素晴らしいことだという感性があると楽しく勉強ができます。

先生の学問へのきっかけ

 私は視覚に障害がある「ロービジョン」の人のリハビリやケアを専門としています。もともと医療職を志望しており、国家資格ができて間もない視能訓練士の仕事内容や意義に魅力を感じ、また、感覚器である眼や視機能に興味を持ち視能訓練士資格を取得。当初は眼科一般検査や小児の弱視、斜視の検査・訓練などに携わっていましたが、病気で視機能が弱まった人たちの生活相談にのるうちに、ロービジョンの研究に進むことになりました。臨床経験を積み、現在は視能訓練士の養成、ロービジョンリハビリテーションの教育や研究に携わっています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

視能訓練士国家試験に合格後、大学病院・眼科クリニック視能訓練士

大学アイコン
小野 峰子 先生がいらっしゃる
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 東北文化学園大学は、仙台・国見の丘にキャンパスを持ち、医療・福祉・社会・経済・工学・情報の幅広い学びができる総合大学です。「実学教育」を教育理念に掲げ、専門職業人を育成する大学です。2021年4月から新しい学部を設置し、学際的な教育環境がさらに充実します。また、「キャリアサポートセンター」の就職支援と相成って、例年高い就職率を誇り、卒業生は各業界で高い評価をいただいています。

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