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講義No.10405

アダプテッド・スポーツを通じた共生社会の実現に向けて

人に合わせて工夫しながら、体力の向上に役立つスポーツ

 障がいの有無や年齢、性別、運動能力の優劣に関係なく楽しめる「アダプテッド・スポーツ」を知っていますか? 「アダプテッド(adapted)」とは、「適応させる」という意味です。スポーツではルールを守ることが求められますが、アダプテッド・スポーツではルールを人に合わせて積極的に変えていきます。例えば卓球なら、ラリーが苦手な人でも参加できるようネットを外して行うこともあります。あるいは、バレーボールなら、座った状態で行うことで(シッティングバレーボール)、ジャンプ力や素早く動く脚力の必要がなくなるので、運動の得意・不得意や筋力の優劣に関係なく楽しむことができ、また、子どもの体力や筋力、柔軟性などの運動能力の向上にもつながります。

スポーツを通じたコミュニケーションツール

 アダプテッド・スポーツに期待される効果のひとつに、コミュニケーションで必要なソーシャルスキルの向上が挙げられます。例えばブラインドサッカーは前が見えないので、チーム内で声を掛け合わなければなりません。すると会話が弾んだりコミュニケーションの機会が増えたりといった変化が見られます。アダプテッド・スポーツを試験的に導入した学校では、ソーシャルスキルや体力の向上などが見られました。東京でのパラリンピック開催が決まって以来、全国各地でパラリンピック競技の体験会などが開催されています。一時的な取り組みで終わらないようにするためには、アダプテッド・スポーツが持つ教育的効果を検証していくことが重要です。

共生社会の実現に向けて

 アダプテッド・スポーツを通じて、障がいの有無にかかわらず誰もがスポーツ活動を享受できる社会の実現がめざせます。この取り組みは、ダイバーシティ(多様性)とインクルージョン(包括)な社会の構築にもつながります。スポーツを健康や体力の維持向上のためのものだけでなく、人々が持つべきソーシャルスキルやソーシャルキャピタル(社会関係資本)の視点から考える必要があるのです。


この学問が向いているかも スポーツ健康科学、スポーツ社会学

東北文化学園大学
現代社会部 現代社会学科 ※2021年4月設置届出予定 准教授
佐藤 敬広 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 障がい者スポーツを専門とした仕事はあまり多くありませんが、専門職に就かなくても、障がい者のスポーツに携わることはできます。どうしても障がいがあるがゆえのネガティブな先入観を持つことが多いと思いますが、スポーツに取り組む人と一緒に活動をすると、むしろあなた以上に多様な能力を持っていることに気づくはずです。そして、障がいの有無にかかわらず誰もがスポーツ活動を享受できる社会の実現は、ダイバーシティ(多様性)とインクルージョン(包括)な社会の構築にもつながります。その実現に向けて一緒に考えてみましょう。

先生の学問へのきっかけ

 運動が好きで、高校野球の監督になりたいと思い、体育教師をめざして大学に進学。障がい者スポーツのゼミでダウン症の子どもたちをサポートする機会がありました。心身の成長をダイレクトに感じる障がい者スポーツの現場に感銘を受け、年齢や障がいの有無に関係なく対応できる体育教師になりたいと思いました。大学院卒業後、日本障がい者スポーツ協会などでの指導者の経験を経て、現在はパラリンピックやアダプテッド・スポーツ、高齢者の介護予防指導などに取り組みながら、スポーツを通じた共生社会の構築について研究しています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

障がい者スポーツ指導員/フィットネスクラブインストラクター/障がい者福祉施設支援員

大学アイコン
佐藤 敬広 先生がいらっしゃる
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 東北文化学園大学は、仙台・国見の丘にキャンパスを持ち、医療・福祉・社会・経済・工学・情報の幅広い学びができる総合大学です。「実学教育」を教育理念に掲げ、専門職業人を育成する大学です。2021年4月から新しい学部を設置し、学際的な教育環境がさらに充実します。また、「キャリアサポートセンター」の就職支援と相成って、例年高い就職率を誇り、卒業生は各業界で高い評価をいただいています。

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