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講義No.10395

ポストコロナ時代に求められるブリコラージュ的思考を備えたチーム力

「ブリコラージュ」とは

 新型コロナウイルスの流行によって「新たな日常」の中で生活することが強いられています。予期せぬ事態が頻発する「新たな日常」で活躍できるのは、どんなチームでしょうか? そのヒントはフランスの人類学者、クロード・レヴィ=ストロースが提唱した「ブリコラージュ」にあります。これは「寄せ集めて自分で作る」を意味する言葉です。
 例えばペットボトルは飲料を保存するための道具ですが、無人島でサバイバルする場合、中に砂利を詰めて水をろ過することもできます。このように、道具がつくられた本来の目的にとらわれず、予期せぬ事態に応じて使うことをブリコラージュといいます。そして、現代のチームにおいては、「信頼」と「知識」が最も重要な道具となることが分かっています。

SWATのチーム力

 アメリカのある研究は、予期せぬ事態への対応に秀でたチームの例として、SWAT(警察特殊部隊)を挙げています。犯人が武器をもって立てこもっている部屋に突入する場合、事前に打ち合わせを行いますが、いざ突入してみると想定よりも人質の数が多いといった不測の事態に直面します。そんなときに事前に決めた約束事や役割分担に固執していると命を失いかねないため、各自が柔軟に役割や手続きを変えることで対応します。こうした判断をとっさに行うには、メンバー間の強い「信頼」と、自分以外のメンバーがどんな仕事をするのかという「知識」が不可欠なのです。

当たり前に備わっていたはずの力

 例えば高校の文化祭でたこ焼きの店を出すとします。急にたこの在庫が切れたとしても、クラスの誰が何の係で、その仕事の内容をクラスの皆が知っていれば、誰が買い出しにいくべきなのか、すぐに判断できるはずです。
 しかし、私たちは大人になり、ルールや役割分担といったものを学ぶうちにこうした力を失ってしまいます。平常時はルールや役割分担を遵守することが強みになりますが、これまでのやり方が通用しない「新たな日常」では、ブリコラージュ的な柔軟性を備えたチーム力が求められるのです。


ビジネスとマネジメントのための心理学

この学問が向いているかも 経営組織論、組織行動論、組織心理学

武蔵野大学
経営学部 経営学科 准教授
宍戸 拓人 先生

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先生がめざすSDGs
メッセージ

 大学受験のための勉強や就職活動には、効率のよさが求められます。しかし、そのせいで「〇〇だけやっていれば大丈夫ですよね」「では何をすればよいのですか?」といったマインドの持ち方が、副作用のようにして身についてしまうことがあります。
 誰かにアドバイスを求めることは大切ですが、自分で考え、判断し、その結果に責任を持つということが何より重要です。変化の多い不確実な世界にあっては、そうした姿勢がより求められていくということを意識しながら、学生生活を送ってもらえればと思います。

先生の学問へのきっかけ

 古文や漢文、世界史が苦手な一方で、数学は得意だったので、大学では受験の点数配分が有利だった商学部で学ぶ道を選びました。
 しかし実際に、大学で商学部の講義を受けているうちに、経営やビジネスに関する研究にどんどん興味を持つようになっていきました。経営学の理論や考え方は、ビジネスに応用して結果を向上させることができるという面白さがあります。
 組織内での対立、「コンフリクト・マネジメント」に関する研究に携わり、人間関係の対立を防ぐ方法や、意見の対立をよりよい結果につなげるための手法を追求しています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

メーカー/ベンチャー企業/国内外優良企業

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宍戸 拓人 先生がいらっしゃる
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 武蔵野大学は、文・理・医療・情報系の総合大学です。2021年4月、「アントレプレナーシップ学部」を新設予定(構想中)。既存の枠にとらわれず、新たな価値を創造していく起業家精神(アントレプレナーシップ)を持った人材を育成します。2020年4月には、文系も理系も専門に活かせる学びができる新しい情報教育がスタート。12学部20学科になる武蔵野大学では、経済学、経営学、法学、文学、国際、語学、教育、薬学、看護、心理、福祉、工学、環境、建築などの学問分野が学べます。

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