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講義No.10287

温度や湿度、照度などを利用した屋内での位置推定

GPS衛星を使った位置推定は屋内にはむかない

 車で走行中に使用するカーナビは、GPS衛星から送信された信号を受信して現在位置を推定しています。スマートフォンや携帯電話などにもGPS機能を搭載し、目的地までのアクセスの仕方、位置情報を使うゲーム、運動で移動した距離の測定など、位置情報を利用したアプリケーションがたくさん提供されるようになりました。しかしこれは屋外だからできることです。屋内にはGPS衛星の信号は届きにくく、位置推定は困難です。

温度や湿度の違いを位置推定に利用

 屋内では、無線LANを活用した位置推定の技術開発が進んでいます。しかし、電波は壁などの障害物に当たると反射し、反射された電波が重なりあうと距離に関係なく大きく変動するため、電波だけで正確な位置を推定するのは難しいのです。ところで、照明器具やエアコンは設置場所が決まっているので、照度、温度、湿度や気圧など、位置に依存している複数の情報をセンサ(感知器)によって計測し、そのデータを位置推定に活用しようという研究を行っています。電波だけよりも位置推定の精度が上がることは実証されており、今後は場所や時間帯、建物の構造体なども条件に加えながら、ビッグデータやAI(人工知能)の活用も視野に研究を進めています。

スポーツの可能性も広げる

 2019年に日本で開催されたラグビーワールドカップでは、選手の活躍はもちろん、ユニフォームの背中に入っていたGPS装置が話題になりました。選手個人の走った距離や動きの変化などを測定し、そのデータを基に選手交代や戦術変更などに活用していたのです。練習時にも装着し、選手それぞれのコンディションを把握してトレーニング内容を調整するなど、けがの予防にも役立っています。
 IoTの普及にともない、得られる情報の種類も量も増加します。今後は屋内環境においても、より高精度な位置推定を行うことが可能になり、GPSを使えない屋内スポーツでの導入も進むと期待されます。


携帯電話や無線LANにおける移動無線技術

この学問が向いているかも 情報通信工学

東北工業大学
工学部 情報通信工学科 教授
工藤 栄亮 先生

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先生がめざすSDGs
メッセージ

 大学で学んだことは、その後の人生でそのまま直接は生かせないかもしれません。でも表面的な知識の奥にある原理原則や、問題解決のための研究手法は、実社会に出てからきっと役立ちます。それに、時代はどんどん変わります。IoTも5Gも、つい最近聞かれるようになった言葉です。
 今はまだ、自分の将来像を思い描けなくてもいいと思います。今いる場所で頑張っていれば、きっと道は開けるでしょう。まずは身近なことに好奇心を持って、考える習慣を持つことが大切です。立ち止まらずに進んでいけばきっと夢も持てるようになります。

先生の学問へのきっかけ

 将来のことは特に考えず、物理と数学が好きだったので、大学は理学部の物理系に進みました。大学院では、当時流行っていた高温超伝導物質を、中性子線やX線で測定していました。教授の薦めで入社したのはその物質を作っていたNTT。しかし、NTTは通信会社ですので、配属先を決める面接で「学生時代の専門にはこだわりません」と話しました。そして配属されたのが、無線システム研究所でした。それが無線を研究するきっかけです。携帯電話が普及する前から、移動体通信の研究に携わっていたのです。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

通信会社技術者/情報ソフトウェア開発

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工藤 栄亮 先生がいらっしゃる
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 本学では、「創造から統合へ」をユニバーシティスローガンに掲げ1964年の創設以来、3万人を超える卒業生を輩出し、日本の、とりわけ東北地域の産業・経済の発展に大きく貢献してきました。自然に囲まれた豊かな環境でありながら、仙台市街地にも近く利便性の良い 「八木山キャンパス」「長町キャンパス」の両キャンパスで創造的な思考を学ぶべく、最先端の環境を整え、学生の期待と意欲に応えるカリキュラムを用意しております。
 進化し続ける学びのステージ。それが東北工業大学です。

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