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講義No.10122

「サブカルチャー」から時代の流れを知る

日本のサブカルチャーの始まり

 伝統的な価値観を持つ文化(メインカルチャー)とは異なる、社会の主流ではない少数派の文化を「サブカルチャー」と言います。マンガやアニメ、ゲームなどを代表とする日本のサブカルチャーは、戦後急激に入ってきたアメリカ文化に日本人独自の価値観が混ざり合い、発展を遂げてきました。サブカルチャーは社会の中心にあるメインカルチャーに反発・反抗したアンダーグラウンドなものであり、時代ごとの人々の感情や欲望を強く反映しています。

時代によるストーリーの変化

 1970年代のベストセラー小説で映画もヒットした「日本沈没」は、地殻変動により日本列島が海に沈む近未来を日本人はいかに生き抜くかがテーマです。高度経済成長期の中で日本の行く末を案じながらも、未来への想像力豊かな時代をよく表していると言えるでしょう。1995年からテレビで放送されたアニメ「エヴァンゲリオン」は心の内面の葛藤がテーマです。放送開始はオウム真理教による地下鉄サリン事件が起きた年であり、この作品は閉じた価値観への批判と読み取ることもできます。また近年ヒットした新海誠監督の「君の名は。」や「天気の子」のアニメ映画は、どちらも自然災害を背景にしながら、男女2人の恋愛を中心に描いた内容が特徴的です。さらに、現在では「ラブライブ!」に代表されるように、複数の登場人物による内輪のコミュニケーションが中心のものが多くなっています。外の世界を描かず、人間関係の内側だけが舞台となるストーリーは、コミュニケーション能力が問われる現代社会を反映しているとも考えられます。

「サブ」から主流の文化に

 かつてはメインカルチャーが生活習慣や社会規範を人々に教える役割をしていました。しかし、アニメやゲームの発達とともにサブカルチャーが身近なものとなり、現在はメインカルチャーに代わって日本の主流な文化となりつつあります。そのため、私たちの行動や思考に、より大きな影響を持つようになっています。


この学問が向いているかも 映画学

日本映画大学
映画学部 映画学科 講師
藤田 直哉 先生

先生の著書
先生がめざすSDGs
メッセージ

 身近にあるマンガ・アニメ・ゲームとは、一体何なのかを考えたことはありますか? あなたが一番親しんでいる文化は、あなたの感覚や価値観・行動などを形作るものです。その文化がどのようにしてできたか、何に影響を受けてできてきたのかを知ることで、自分が何なのか、自分が属している世界は何なのか、属している世界の外に何があるのかを知ることができます。
 それにより他者と共存しやすくなり、自分の国以外の文化も理解しやすくなるはずです。サブカルチャー論を通じて、世界や社会、歴史、人間のことを考えてみませんか?

先生の学問へのきっかけ

 高校生の時の夢は映画を撮ることで、普段は近所のレンタルビデオ店で10~20本をまとめて借り、さまざまな映画を観ていました。映像のコースがある大学に進学し、映画を撮りながら批評を読んでいるうちにハマり、文芸コースに進んで映画やSFの批評を書くようになりました。父親が理系の技術者だった影響か、SFは世界を理解する物差しのような役目だったのだと思います。好きな映画は「2001年宇宙の旅」と「未来世紀ブラジル」。科学や理性が行き過ぎた末路を描いた作品が好きです。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

小説家/批評家/ライター/リサーチャー

大学アイコン
藤田 直哉 先生がいらっしゃる
日本映画大学に関心を持ったら

 「曠野に向かう勇気ある若者たちよ来たれ」と映画監督今村昌平が創始。映像コンテンツ制作を通して、社会の幅広いフィールドでの活躍を目指せます。
 仕事にすることはもちろん、観客になることも含めて、映画は一生のもの。あらゆるモノづくりの原点としての映画を学び、表現力、伝える力、チームワーク、コミュニケーション能力といった社会に出てから必須である能力を磨いていきましょう。

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