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講義No.10094

心理学の手法で、子どもが見ている世界や思考を知る

子どもたちは何をどう考えているか

 子どもでも特に、3歳から5歳くらいの幼児は、大人の予想を超えることを言ったり行動したりします。子どもなりに考え行動した結果であり、大人とは異なる思考をしているからです。そんな子どもたちは、どのように物事を見ているのでしょうか。成長にしたがってさまざまなことを理解していきますが、どのように発達していくのでしょう。その経過を読み解く手法のひとつが、子どもを対象とする心理学です。

数や言葉、空間にも子ども特有の見え方

 例えば「0→10」という線を引き、「5はどこですか?」と質問すると、大人はすぐ「真ん中」を指すことができます。しかし、子どもたちはそうはいきません。
 実験として、子どもたちの数や量の感覚を調査すると、3歳児は答えられない子が多いです。4歳児は、左から「1、2、3」と数えて「ここ」と指すようになりますが、ずいぶん左に寄っています。5歳児でようやく、10の側からも数えるなどして、正しく導き出そうとします。10まで数えられても、その意味を理解しているかは、また別問題なのです。
 こうした検証をすると、数の概念のほかに、言葉や文字、空間の認識においても、子ども特有の見え方があることがわかります。調査や観察を通じて、思いもよらない力を秘めている子どもの可能性を知ることにもつながります。

心理を知ることが子どもと向き合う第一歩

 数や言葉などの認識において、年齢別の標準値が明確になれば、個々の成長や発達の目安として役立ちます。子どもが見ている世界を理解すると、保育や教育の現場、家庭での子育てでも、子どもとの向き合い方が違ってきます。近年は発達障がいの子どもが増えていますが、脳科学の発展により臨床的な解明が進んでいます。そして、障がいのある子どもたちの考えや心の動きを知るのも、心理学の領域です。そうした、多彩な個性を認め合う多様性を育てるためにも、医学と心理学にまたがる学際的な学びがますます重要になっているのです。


この学問が向いているかも 発達心理学、教育心理学

椙山女学園大学
人間関係学部 心理学科 講師
浦上 萌 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 私たちにはみな、子ども時代があります。しかしすっかり忘れてしまい、子どもとの向き合い方に戸惑うこともあります。専門的に子どもの心理や発達を学び、現場で子どもたちの行動を観察すると、「なぜ、このような行動をするのか」が理解できるようになります。特に子ども好きな人は、子どもの心理を理解することが楽しくなるでしょう。
 子どもの心理を理解することで、保育や教育といった仕事はもちろん、将来の子育てにも役立てることができます。少しでも興味があるなら、ぜひ一緒に学びましょう。

先生の学問へのきっかけ

 私が通っていた中学は、ガラスが割れ、廊下でバイクを走らせる生徒がいるなど、いわゆる荒れた学校でした。私は、「ストレス発散はわかるけど、なぜそんな行動をするんだろう」と不思議に思っていました。そこから人の行動や思考について学べる心理学に興味がわき、当時はスクールカウンセラーが注目されていたこともあり、教育大学で心理を学びました。実習で幼稚園や小学校に行くと、大人とはまったく違う、子どもの行動や思考がおもしろく、魅了されました。そこで大学院に進み、子どもの心理を専門的に学ぶようになったのです。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

公務員/ 保育士/ 幼稚園教諭/ JA事務/ 製造販売会社総合職

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浦上 萌 先生がいらっしゃる
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 時代をこえて
 自立した女性を育む
 女子総合大学として。
 
 椙山女学園大学の起源は、明治時代に創設された女学校にあります。日本が真に伸展するためには、女子教育を向上させ、女性がもつ力を社会の中で生かすことが不可欠と信じ、時代に即した先進的な学びに取り組んできました。そのスピリットは今に受け継がれています。いつの時代も揺ぎない一人の人間としての価値観を育み、凜と生きるしなやかで逞しい力を養成する女子総合大学ならではの豊かで多様な学びが、ここにあります。

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