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講義No.10067

建築材料は建築を具体化する最小単位

安全・美粧・快適を生み出す建築材料

 良い建築物を造るためには、安全性、美粧性、快適性などの建築物に要求されるさまざまな機能を満たす必要があります。それらを具体化する最小単位が、建築材料です。例えば、風、地震などに対して安全性の高い建築とするためには、硬くて強い材料が必要となります。さらに最近の大規模な建物には軽量化も必要となる場合があり、技術開発による新素材も使われています。また、建築物が見た目の美しさを備えるためには、造られたものの表面、形などが美しく見える材料を選ばなければいけません。
 歴史的な建築物はその地域にある天然素材を生かして造られてきましたが、近年の建築物は材料の選択肢が増えています。コンクリート、鋼材などの構造体の素材をそのまま使う例や、合金・プラスチックなどの新素材、土・木などの天然材料の利用など、材料の新たな使われ方が建築の発展に貢献してきました。

居住時の快適性向上をめざす

 さらに、居住時の人間の快適性はとても重要な問題です。快適性を向上させるためには、熱を通しにくくする材料や、光を通しやすい材料などが必要になります。建物が大型化し、形が複雑化すると、居住空間として建築に重要な温熱・音・空気などの環境特性に対応することがより難しくなります。透明材料、断熱材、音響材料などの研究開発は建築環境に大きな役割を果たしているのです。

材料の選定は大きな問題

 建築物に要求される機能はそれだけではありません。防耐火性、遮音性、経済性、施工性、リサイクル性など、非常に多くの機能が求められ、建物の目的によりその精度や選択は多様で複雑です。建築の設計ではこれらを常に考慮しながら、要求される複数の機能を適切に満たす材料が選定されなければなりません。ひとつの建築物の中に多様な要求を満たす必要があるという点が、一般の材料と建築材料との大きな違いです。建築材料学では、こうした多面的な要求に対する建築材料の複合的な性能を研究しているのです。

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この学問が向いているかも 建築学

東京都立大学(現・首都大学東京)※2020年4月校名変更
都市環境学部 建築学科 教授
橘高 義典 先生

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メッセージ

 私たちの文化には建築物は欠かせません。街を見渡せば新旧たくさんの建築物があります。良い建築物とは、美しく、安全で、居住環境が快適であることです。それを具象化する最小単位が建築材料です。木材、金属、コンクリート、ガラス、プラスチック、石など、おそらく近代の工業製品の中で最も多くの材料を使ったものが建築物でしょう。
 構造材料、仕上げ材料の種類、役割、特性を知ると、あなたの身近にあるインテリアや建築物を見るときに、また違った楽しい見方ができるはずです。

先生の学問へのきっかけ

 高校生の時は理系の勉強が大好きでしたが、どの分野をめざしていいのかは漠然としていました。そんな時に学校で行った適性判断で建築が合っていると言われ、すっかりその気になって大学は建築学科に進みました。果たして適性検査が合っていたかどうかはわかりませんが、それ以来ずっと建築の研究に携わっています。建築の中でも材料学を選んだのは、独自の新しい開発ができそうな分野に思えたからです。実際に、現在の建築に合った新しい建築材料の開発が進んでいます。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

建設会社/ハウスメーカーなどの研究開発

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橘高 義典 先生がいらっしゃる
東京都立大学(現・首都大学東京)※2020年4月校名変更に関心を持ったら

 東京都立大学(現首都大学東京)は「大都市における人間社会の理想像の追求」を使命とし、東京都が設置している公立の総合大学です。人文社会学部、法学部、経済経営学部、理学部、都市環境学部、システムデザイン学部、健康福祉学部の7学部23学科で広範な学問領域を網羅。学部、領域を越え自由に学ぶカリキュラムやインターンシップなどの特色あるプログラムや、各分野の高度な専門教育が、充実した環境の中で受けられます。

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