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講義No.09451

あなたには「コミュニケーション能力」、ありますか?

コミュニケーション能力は現代人に必須のもの?

 推薦入試やAO入試では面接が必要になることがあります。そのときに重要なものとして、最近ではコミュニケーション能力が挙げられます。また、就職においても、多くの企業が求職者に求める能力としてコミュニケーション能力を挙げています。では、コミュニケーション能力は今の時代に新しく出現したものなのでしょうか?

能力の高い・低いは測れるの?

 以前から、「人付き合いは大事」だとよく言われてきたように、昔から、人付き合いは社会の潤滑油となっていました。特に組織で働く人には大事だと言われてきたことです。
 コミュニケーションには相手が必要なので、相手次第でコミュニケーションがどれくらいとれるかは変わります。ところが私たちは、コミュニケーション能力という絶対的な力が存在していると信じていて、それが自分には備わっているとか、低いとか考えています。しかし、自分にコミュニケーション能力があると思っている人でも、突然言語のわからない外国人の中に置かれたらコミュニケーションはとれません。仲のいい友だちや家族となら話せる、得意な分野なら夢中で語れるという人もいます。状況や場面によってコミュニケーション能力は変わるものなのです。

なぜ今、コミュニケーション能力なのか

 昔は一部の人たちだけが大学に行くことができました。その時代には、「あの人は大学卒だから、きっと庶民にはわからない難しいことを知っているだろう」と思われていたのです。しかし現代の高学歴社会では、本当に能力の高い人にだけ「大学卒」の肩書きが与えられるわけではなく、また、それを多くの人が知っています。そんな中で、学歴に代わる評価軸として、「コミュニケーション能力」という便利な言葉にみんなが安易に頼ってしまう風潮が出てきた、と考えられます。
 相手を問わず、うまくコミュニケーションがとれることに越したことはありませんが、「コミュニケーション能力」という言葉に振り回されずに、冷静に自分を見つめ、高めていくことが大切なのです。

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この学問が向いているかも 教育社会学

東京大学
教育学部 比較教育社会学コース 教授
中村 高康 先生

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メッセージ

 あなたは今、たくさんのことを勉強していると思いますが、高校では勉強できないようなものを大学で学ぶことができます。ですから、早いうちから専門分野が決まっていなくてもいいし、むしろ好きなことをあまり狭く絞り込まないほうがよいとさえ思います。大学に入ってからも選ぶチャンスはありますし、一つの学部や学科の中にも幅広い学習内容があり、選択肢がたくさんあるからです。
 今は、いろいろな新しい情報に触れたときにそれをキャッチできるような柔軟な心を持って、普段から勉強したり生活したりすることを大切にしてください。

先生の学問へのきっかけ

 もともと教育に関心があり、大学では教育学を専攻しました。大学に入学してから周りの友だちに刺激を受けて本を読みあさりましたが、その中にデュルケムという社会学者の著書『自殺論』がありました。データを使って社会の統合の具合と自殺には関連があるという説を出したものです。今まで当たり前に見ていた教育に関するいろいろな現象も、社会という少し遠めの観点から見たらまた違って見えるのではないかと思いました。このことから社会学に興味を持ち、教育社会学という分野を勉強するようになったのです。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

国家公務員/地方公務員/教員/シンクタンク研究員/大学研究者/調査会社調査実務/国際機関職員/保険会社社員/メーカー社員など

研究室
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中村 高康 先生がいらっしゃる
東京大学に関心を持ったら

 東京大学は、学界の代表的権威を集めた教授陣、多彩をきわめる学部・学科等組織、充実した諸施設、世界的業績などを誇っています。10学部、15の大学院研究科等、11の附置研究所、21の全学センター等で構成されています。知識の洪水に流されない「本質を捉える知」、独善に陥らない「他者を感じる力」、そして、「先頭に立つ勇気」を備えた、21世紀が求める人材が育つ場でありたいと決意しています。

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