夢ナビ夢ナビは、さまざまな言葉をデータベースから検索・閲覧し、将来の進路を決める“きっかけ”を提供します。

講義No.09429

栄養ケアに管理栄養士以外の医療職チームが必要な理由とは?

栄養サポートチームが活躍中!

 人間が生きていく上で、「食」や「栄養」は大切なものです。病院でも病気の治療だけではなく、栄養を摂って体力の回復をめざしています。これには早期に退院することで、医療費が抑えられるメリットもあります。
 そのため、医師・看護師・薬剤師・管理栄養士を中心にしたチーム医療の一環として、NST(栄養サポートチーム)の活動が広がり、多角的に栄養を支えています。管理栄養士からは栄養摂取量、医師からは病状、看護師からは本人の嗜好(しこう)や家庭環境、薬剤師からは薬の副作用などの情報が提供され、互いに議論を交わし、総合的に支援していきます。

食事で元気になる人、なれない人

 食には、体の病気だけではなく、精神的なものも大きく関わっています。本人に悩みや不安があると食欲がわきません。胃を手術して何も食べられなかった患者さんに好物のカレーライスを出してみると、少し食べれたことで食べることに自信が持てるようになり、食欲が回復して元気になった例があります。
 他方で、食事と栄養だけに着目しても、元気になれないケースもあります。例として、食事をしても意識が遠のき倒れてしまう患者さんがいました。遺伝子診断をしてみると、たんぱく質が代謝できない体質だったことがわかったのです。そのために、特別なたんぱく質を薬で投与する必要がありました。

部門の垣根を越える栄養士

 このようにさまざまな体質や病状の患者さんに対応するため、言語聴覚士・歯科医師・歯科衛生士・理学療法士などの専門家も加わり、摂食嚥下(えんげ)ケア・呼吸ケア・緩和ケア・褥瘡(じょくそう:床ずれのこと)対策チームでサポートするようになりました。例えば、高齢で飲み込みがうまくいかない患者さんの場合は、医師が嚥下用の内視鏡を持ち込んで、どのように食べ物が飲み込まれるかを映像で確認し、造影検査でどんな形状の食事を提供したらいいかを決めていきます。「食」を介して栄養をサポートする管理栄養士ですが、ほかの部門との連携が進んでいるのです。

アイコン

講義を視聴する(1分)

アイコン

講義を視聴する(1分 その2)

アイコン

講義を視聴する(1分 その3)

アイコン

講義を視聴する(30分)

この学問が向いているかも 給食経営管理学、臨床栄養学、健康栄養学

椙山女学園大学
生活科学部 管理栄養学科 准教授
河合 潤子 先生

メッセージ

 人間は噛(か)む・飲み込む・消化するなどの機能を働かせることで、健康を維持できます。管理栄養士をめざす人は、食べ物だけではなく、このような一連の流れを把握することが求められます。幅広い視野で物事をとらえることで、患者さんをよく理解できるようになりますし、コミュニケーションをはかることで信頼関係を築くことができます。
 学生のうちはすぐに結果や答えを求めず、まずは自分で考えてみましょう。いろいろ体験してみることで、気づくこともあり、社会人になったら、予想し行動できるようになります。

先生の学問へのきっかけ

 学生時代から、女性も仕事をし続けなくてはいけないと考えていた私は、人間が生きていくのに必要な栄養分野に興味を持ち、家庭科の教員免許と栄養士の資格を取得しました。病院で管理栄養士として勤務していた時、栄養士の格付けから医療以外の分野にもふれてみたいと思い、大学院に進み経済学も学びました。現在は、大学で給食経営管理学を教えています。
 若いあなたにとって、食事は美味しく楽しんで食べることが第一でしょうが、一汁三菜など大まかなバランスを考えるだけでも健康的な食事になります。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

医療施設+管理栄養士/食品メーカー+営業/食品卸+商品開発/地方公務員+健康増進

大学アイコン
河合 潤子 先生がいらっしゃる
椙山女学園大学に関心を持ったら

 時代をこえて
 自立した女性を育む
 女子総合大学として。
 
 椙山女学園大学の起源は、明治時代に創設された女学校にあります。日本が真に伸展するためには、女子教育を向上させ、女性がもつ力を社会の中で生かすことが不可欠と信じ、時代に即した先進的な学びに取り組んできました。そのスピリットは今に受け継がれています。いつの時代も揺ぎない一人の人間としての価値観を育み、凜と生きるしなやかで逞しい力を養成する女子総合大学ならではの豊かで多様な学びが、ここにあります。

TOPへもどる